集 会 所

 

03.03.20



やっと集会所の工事が始まりました。
公共施設という事で設計に1年以上かかりました。
当初の意図をそれほど崩さずにたてる事ができそうです。
これもこの地域の方々のお陰だと感謝しています。
さてこの写真は既設の解体工事が始まる所の写真です。
我々建築家はこのような既存のものを壊し、
かつ地球の資源を使い新たに建設するわけです。
この罪深さは他に比べようもありません。
あらためて全身全霊を込めて誠実に仕事をしなければならない
と思う瞬間です。


03.03.29


今日は帳張りと水盛り遣り方です。
帳張りとはくいを打ち建物の位置を確定することです。
水盛り遣り方とは建物の高さを確定する事です。
それぞれ確認と指示をし現場を後にしました。


03.04.02


地盤改良工事をした後、捨てコンを打ちました。
この後墨打をして基礎ベースの位置を確定し鉄筋
を組んでいきます。


03.04.04


基礎の型枠工事が始まりました。
右側の写真は鉄骨の柱のベースのアンカ=ボルト
の写真です。
このように鉄骨で4本のボルトを固定しコンクリートに
打込んだ時もずれないようにします。


03.04.07



今日はベースのコンクリート打でした。
昨日の配筋検査の段階で不具合があるのが分かって
いましたが休日という事もあり連絡がとれず、
今日は朝から大変でした。
コンクリートの打設は日程上延ばせないという事で、
結局私も鉄筋仕事を手伝う事になってしまいました。
最近は分離発注を自らやっていて、気心の知れた
職人ばかりなので現場で突発的な問題はあまり起こら
ないのですが今回は公共施設という事でそうもいかず、
少し注意を怠ると今日のようなことになってしまいます。


03.04.16



今日鉄骨の建て方でした。
こんなもんの規模ですと2時間ほどで鉄骨自身
は組めてしまいます。
この後ボルトの本締や細かい部分の溶接が結構
時間がかかり


03.04.18



今日から木仕事が始まります。
母屋や間柱、大引などの構造材が現場に入りました。
主構造は鉄骨造ですがほとんどが木工事なのでこれ
から2ヶ月ほど大工仕事になります。
この仕事を発注する時、あえて町内の方に参加して
いただくようにお願いし、手をあげていただいたの
がこの大工さんと電気屋さんとガラス屋さんです。
実際にはもっと色々な業種の方がみえて参加して
くれるだろうと思ったのですが、町内のことには
関わりたくないせいか期待も空しく三方だけに留
まりました。町内の集会所という事もあり、
できる限り町内の方でコミュニティーを築きながら
楽しく作る事ができればと思ったのですが甘かった
ようです。その中でも手をあげてくれた大工の谷口
さんには感謝をしています。前にもお話ししたよう
にいつもと違うメンバーなので現場打合せがいつも
以上に必要で例にもれずこの大工さんともこれから
毎朝打合せになると思います。谷口さんも以前は無
垢の木を現場で加工して作っていたのですが最近は
住宅メーカーの仕事ばかりで出来上がった造作材を
組み立てる仕事ばかりで今回のような仕事は久しぶ
りみたいで、慣れるまで時間がかかりそうです。
まだこの歳の大工さんは2,3日やれば感は戻るでしょう
が今の2,30代の大工のほとんどは鉋やノミを使って
仕事をしていないので本来の木造は出来ない人ばかり
です。だから本物の木造住宅の将来はあまり明るい
ものではありません。


03.04.28


今日から屋根の工事が始まりました。
ここ数日の雨で予定が少し遅れましたが、
もともと工期がある物件なのでまだまだ
余裕です。
ゆっくりのんびり作ろうと思っています。
今日は手伝いの大工さんが4人入ってく
れましたが,明日からは谷口さんと私と
のマンツーマンでじっくりゆっくりやろ
うと思います。


03.05.02



今日から屋根の板金工事が始まりました。
今日からといってもこれくらいの規模だと
1日でほとんど終わってしまいます。
写真ではまだ紹介してませんが、軒天は
予想以上に美しく出来ています。
床などに使う40mmの無垢の杉板を使って
いるのですが材料がとてもよかったので
切れ味よくとてもスキッと仕上がっています。


03.05.09



最近は壁下地と枠周りの加工をしています。
おおよそ間柱は入りました。
毎朝枠の納まりや材料の手配、段取に
ついて打合せをしています。
谷口さんのような大工さんと打合せをして
いると大工仕事に<大変危機感を感じます。
谷口さんの若い頃はノミと鉋で無垢材と
格闘をするのが当たり前でした。そんな
谷口さんでさえここ十年くらいはノミと
鉋をほとんど使ったことがなく、現場に
運ばれてきた加工をしていない無垢の造
作材や桧の縁甲板をみてビックリしてい
ました。辛うじて昔とった杵づかで錆び
てしまったノミや鉋を研ぎ直して加工に
かかってくれました。ちょっと前は無垢
材が当たり前だった谷口さんのような大
工さんの口から「こんな無垢材本当に使
うの?こんなの今時使わないよ」って聞
いた時は本当にビックリしました。
まだ、谷口さんは腕に覚えがあるので
良いですが、ノミも鉋ももったことの
ない若い大工はどうなっちゃうんでしょうか。
そして、将来現場にいる大工のほとんど
はそういう大工ばかりになってしまいます。
私に言わせればそういう人たちはとても
紛らわしいので組立屋とか名のってほし
いです。決して大工等といってほしくな
いです。勘違いして私の現場に入ってし
まったら大変なことになってしまいます。


03.05.16



玄関の三方枠がほぼできました.
少し図面とは違いますが、これも
現場の大工さんの技量や好み、材
料によって柔軟に対応していかな
くてはいけません。しかし、妥協
はしてはいけません。現場でそれ
らを総合的に判断して即座にベス
トな案を出すのこと、それこそが
監理者の技量だと思います。


03.05.22



昨日レールの取付が終わり、今日は左官さん
がモルタル詰めと周囲の幅木の下地塗をしま
した。大工さんは外部の開口の枠の削りが終
わり、明日くらいまでにに取付を終えます。
今週中には床下地や框が取り付く予定です。


03.05.27



エアコンを設置しています。
現在は天井と屋根下地を施工しています。
今週中に檜の縁甲板を張ってしまう予定です。


03.05.31



窓廻りの板金工事をしています。小庇や
水切は銅板でおさめています。部屋内は
今日中に桧の縁甲板が貼り終わる予定です。
来週からは内部の枠廻りに入ります。
やはり私の設計は谷口大工さんでは難し
いらしく、来週からはいつも御指名のヒ
デ君が助っ人に来てくれます。あ〜助か
った。これで無駄な説明や言い争いがな
くなって心地よく現場にいけそうす。
私が普通に設計していることは谷口さん
のような一般的な大工さんには難しいら
しくお願いしてヒデ君に参上してもらう
ことになりました。しかし、ヒデ君の人
工分は自腹を切ることになってしまい、
自分の巻いた種とはいい結構痛いです。
やはり性格的に妥協することはできない
ので仕方ないです。トホホ・・・


03.06.04



今日、外壁材が入りました。
予想はしていましたが結構な量でした。
これを1本ずつ貼っていくのは自分で
設計しておきながら大変な作業です。
来週は内の所員も動員する予定です。
でも結構楽しみです。


03.06.06



今日から内壁の桧パネルを貼り始めました。
だんだんイメージしてきたものに近付いて
きました。そして、そのイメージを超えて
くれるのがなによりも楽しみです。木や土、
コンクリート等のナチュラルな素材は愛情
込めた使い方をしてあげれば必ず期待に答
えてくれます。


03.06.10


 
南側の外壁が張り終えました。思った以上に
手間がかからなかったみたいでホッとしています。
写真ではなかなか雰囲気を伝えることはできませ
んが繊細さを持ちながら無垢材の持つ存在感は私
の想像をはるかに超えて建物の完成度をより高い
ものへと上げてくれています。この外壁がどうな
るか、10年後20年後が本当に楽しみです。


03.06.12

    



西側の外壁が貼り終わりました。
既設の万代塀ともマッチして予想以上に美しい形
になりました。ただ最終的には町内の年寄りの抵
抗に屈し、万代塀の向こうにイナバの物置きの屋
根が見えることになりとても残念です。実際に置
いてその物の悪さに気付いてほしいと期待したい
ところですが現実はそれほど甘いものではなく、
新建材大好きな年寄り達の価値観は頑固で、改め
てイナバの物置きに感心してしまうでしょう。
あ〜あ


03.06.17



天井を貼り始めています。
写真の大工はヒデ君の弟子の加藤くんです。
ヒデ君同様に仕事は丁寧で信頼している子です。
今日は彼のサポートに所員の加藤君が手伝ってい
ます。というわけで天井はダブル加藤で貼ってい
ます。加藤君の腕の間からちらっと見えますがエ
アコの吹き出し口等、枠を見せずに桧板の切り込
みだけで納めているので大変手間がかかるのと技
術がいるので谷口大工さんはお手上げで加藤君に
参上してもらっているというわけです。天井を貼
るだけで7〜8人工かかりますがこれも結局私の
自腹になってしまいますが後ではどうしようも
ありませんし、後悔したくはないので仕方ありません。
これも自業自得ということです。
やはり、私の仕事はやれる人が限られるということを
改めて痛感しているところです。


03.06.19



明日で天井が終わります。
意外に順調にいきましたが、ひとつだけ残念なこと
がありました。桧のパネルの幅が壁のものと天井の
ものが1ミリほど違い最後の方で15ミリほど壁と天
井が目違いをおこしてしまいました。大工工事も後
は残工事となり今週中にほとんど終わりそうです。
来週からは塗装工事と建具工事です。そして、最後
に外構工事に移っていきます。


03.06.27



昨日から玄関の石貼りが始まっています。
当初の設計は洗い出し仕上でしたが、壁の汚れ
が心配ということで業者の方から,石貼りにし
てほしいという要望がありましたので黒みかげ
のジェットバーナー仕上に変更しました。面積
が小さいのでそれほど負担にはならなかったと
思いますがこれもできないということでしたの
で仕方がありませんでした。でも、私といつも
仕事をしている勇建の加村君に相談したらでき
るということだったのですがまた、自腹を切る
はめになると嫌だったので変更しました。もう
ひとつの写真はダウンライトを設置していると
ころです。今日で電気工事も9割方終わってし
まいます。


03.07.02


現在はほとんどの工程が完了し、外構工事と建具
工事が残っているくらいです。工期はまだ十分あ
るので業者も余裕で少し中だるみといった感じで
す。でも、後2週間もあれば終わると思います。
足場が取れて全景が分かるようになりました。全
景写真はまだもったいないのでほとんど終わった
頃に紹介します。この建物も実物と写真では全く
印象が違うので、機会があれば皆に見てもらいた
いです。なかなか玄人好みで、雑誌映えはしない
のでメディアにはあまり載らないかも知れません
ので見たい方は連絡下さい。多いようでしたら日
にちを決めてお見せします。


03.08.09

 


久々にこのページに書き込みます。
実はもうすでに大分前に完成していたのですが
つい先日、プロのカメラマンに撮って頂いたの
でそれが出来てからアップしようと思い、今日
になりました。後日、もう少し鮮明な写真プロ
ジェクトのページにアップしますのでお待ち下さい。